デジタル・メディア企業幹部ジョアンヌ・ブラッドフォードがオンライン貸金業のソーフィにCOOとして加入

ジョアンヌ・ブラッドフォードはこれまで、企業のCMO、CRO、プレジデントといった役職を歴任してきた。こんどはCOOを経歴につけ加えることになる。
メディア企業幹部として長い経験をもち、直近ではピンタレストのパートナーシップ担当幹部を務めた彼女はオンライン貸金業のソーフィにチーフ・オペレーティング・オフィサーとして加入する。ソーフィは今年2億ドルの資金調達を行なっており、オンライン貸金業として銀行を経由せずに貸付を行なう。借り手は個人や法人の投資家とのつながりを得て、借り入れを実現させる。
このように新手の貸金業としてはレンディング・クラブが昨年上場している。ただし、上場企業としての9か月は同社にとってデコボコの道のりだった。現在同社の株価は上場日の公開価格15ドルを下回っている。
ソーフィは引受業務にともなう審査で、借り手の教育水準や職業履歴をはじめとする要因を組み合わせ、旧式の審査基準とはべつの手法をとる。通例借り手を審査するうえで使われるFICOクレジット・スコアも採用するものの、この手順を除外するために準備を進めている。
「インターネット広告に携わったとき感じたことですが、それはマイクロソフトのときからですが、もう少しこう、消費者の役に立つ方法がたくさん残っているような気がしました」とブラッドフォードはリコード誌の取材に応じて述べた。「多くの人がいまやソーフィを愛用しており、その人たちはふだん金融機関のことを話題にすることがないのです」
2011年にCEOマイク・カグニーほか数名が創業したソーフィは学生ローンの借り換えを支援することでよく知られている。だがその後、住宅ローン、MBA、ペアレント・ローンといった分野へも着手してきた。同社は現在300名を超える従業員がおり、今年40億ドルを超えるローンの貸し出しを行なうという。また、ソフトバンクから高額の資金調達を実施する手続きに入っていることがウォール・ストリート・ジャーナルの報道で判明している。
COOとして、ブラッドフォードは同社のマーケティング、事業開発、コミュニティの各チームを統率することになる。彼女は最大の焦点は借り手の集まるコミュニティの強化で、そのためにイヴェントやキャリア・コンサルティングを実施し、1回かぎりの借り手ではなくソーフィを人生の段階に応じて何度も頼って金銭的な需要を満たすことをめざす。急速な成長を遂げたスタートアップがCOOに経験豊富な企業幹部を招くときによくあるように、いつかCEOに就任することも期待されているのではと訊ねてみたところ、彼女はやんわりと質問をかわした。
「わたしはCOOを務めることにたいへん期待しているのです」と彼女は述べた。
6月に行なわれた経営陣刷新によってブラッドフォードはピンタレストを退社した。18か月にわたって務めた同社の前には、サン・フランシスコ・クロニクルのプレジデントとしての経験もある。彼女は以前ディマンド・メディアのチーフ・レヴェニュー・オフィサー兼チーフ・マーケティング・オフィサーを務めたほか、ヤフーやマイクロソフトでも収益化担当幹部を務めた。続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Jason Del Rey.)