インテルが新世代スカイレーク・プロセッサを発表しPC販売促進

インテルは新世代のPCマイクロプロセッサ群「スカイレーク」を本日発表した。このチップは世界最大のチップメーカーである同社にとって、低迷をつづけるPC市場での巻き返しを図るのがねらいで、ちょうどウィンドウズ10がマイクロソフトにとってソフトウェア側の成長路線を強化する賭けとなっているのと対をなす。
インテルは新しいチップ、第6世代インテル・コア・プロセッサがタブレット・コンピュータからハイエンドのゲーム向けPCに至るすべてに搭載されることをめざすと表明している。チップが高速化を遂げ、機器の性能向上のため底上げ効果があることを同社は示している。たとえば、このチップのおかげでウィンドウズ10PCはこれまで大半の人が保有してきた現行機より最大4倍の速さで起動する。ラップトップにおいては従来の2倍の性能、3倍のバッテリー持続時間となる。
インテルによると、新しいプロセッサとウィンドウズ10の組み合わせはさまざまな利用環境において最適化されており、演算処理の遅延を除去し、堅固に保護された処理が可能だという。チップはインテルの「コンピュート・スティックス」の小さな筐体に収められ、ワイドスクリーンのデスクトップが3台のモニターを接続しても問題ないという。
インテルのノートブック・プロダクト・グループにおいてヴァイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャを務めるクリス・ウォーカーはヴェンチャービートの取材に応じ、同社の史上最高のプロセッサが生まれたことを控えめな口調で話した。
コンピュート・スティックスのほかには、近日発表を控えている2イン1型タブレット・ラップトップ・ハイブリッドや、ゲーム向けデスクトップ、モバイル・ワークステーションにも採用される見通し。9月にはアジアで初代システムが発表される予定で、10月半ばには合衆国にも登場する。現在300を超えるラップトップ、500を超えるデスクトップにおいて準備が進められています、とウォーカーは述べる。
インテルの新しいプラットフォームのエコシステムとしては過去最大の採用数に並ぶものです」と彼は言う。
インテルによると、現在使われているコンピュータの5億台以上が5年を経過しているという。起動は遅く、バッテリーの持続時間は短い。それに新型ソフトウェアの優位の大半を生かせない。5年経過したPCとくらべて、スカイレークのグラフィックスは30倍の速さだとインテルは説く。このチップを採用したラップトップは旧世代とくらべて半分の厚みで、半分の重さとなっている。ラップトップのバッテリーはほぼ1日保つほどになった。
スカイレークはインテルの14ナノメートル製造プロセスで生産されており、これはすなわちチップの電子回路が140億分の1メートル間隔で設計されているということだ。スカイレーク・プロセッサはインテルの14ナノメートル・プロセスでは第2世代となっており、今後のスケール拡張にも適した設計となっています、とウォーカーは述べる。
「このプロダクトは4.5ワットから91ワットまでスケール拡張が可能となっています」と彼は言う。「ファンレスタブレットから、2チップ搭載のデスクトップ設計まで幅広く使えるのです。わが社ではより多くのモバイル機器にこの性能を搭載してもらおうと取り組んでいます。そしてバッテリーは8時間保つことを実現しました」続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Dean Takahashi.)