エアbnbが航空予約検索ツールのヴァモを買収

エアbnbは航空予約検索を手がけるヴァモ(カヤックが類似企業)を買収した。これにより同社プロダクトは打ち切りとなる。
6人編成のヴァモのチームは5人のエンジニアと1人のデザイナーから成り、エアbnbへ移籍した後は旅行予約ツールや旅行商品検索エンジンなどの顧客向けサーヴィスに携わる。買収の詳細条件は公表されていない。
ヴァモは2年ほど前に創業され、テクノロジ界隈では錚々たるエンジェル投資家たちから2百万ドルのヴェンチャー資金を調達していた。投資家としてはクオーラ創業者のアダム・ダンジェロ、コスラのキース・ラボワ、ペイパルのマックス・レヴチン、パスのデーヴ・モーリンなどが挙げられる。フェースブックでエンジニアを務めたアリ・スタインバーグが創業した同社は、周遊旅行のプランを組むためのカンタンなツールを開発しようと試み、とくに航空運賃の安値予約を重点化していた。同サーヴィスへの需要は「まずまず」のところに留まったとスタインバーグは明かしている。
「旅行ビジネスを成長させるのはとてもむずかしいものです」と彼は言う。「わたしたちはエアbnbの可能性のほうがずっと大きいとの結論に至りました」
ヴァモのプロダクトがこれまでに集積したデータやテクノロジがエアbnbに採用されることはないが、チームは予約サーヴィスの技術を買われて雇用されたようだ。
「わが社では長らく、宿泊予約プラットフォームに留まらない大きな可能性を重視してきました。つまり、旅行に関することすべてです」とエアbnbのスポークスパーソンは述べている。「ひじょうに多くの人がエアbnbでグループ利用での予約をし、いろいろな形態での旅行計画を練っています。そしてヴァモのチームはその点で豊富な経験があります」
ヴァモはエアbnbがこれまでに進めてきた「アクハイアー」とよばれる買収案件のリストに加わることになる。過去の例には近隣地区情報サーヴィスのネーブワイズ、クラウドソーシング・ツールのローカルマインド、写真共有アプリのデイリーブースなどが挙げられる。同社スポークスパーソンはこれらの買収案件でエアbnbはいずれもプロダクトの打ち切りを表明している。
会社に所属するエンジニアの確保を目的とした買収はテクノロジ業界ではよく見られることで、才能をめぐる競争はきびしい。優秀なエンジニアを確保するには単独で高給の待遇によって採用するよりもスタートアップを丸ごと買収するほうがうまく行く例が散見されている。続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Carmel DeAmicis.)