ヴェライゾンとAT&Tがベスト・バイの250店舗内に特設売り場を設置

ベスト・バイは店舗内に特設売り場を設置して、店内において抜きん出た売上に貢献することを狙う商業ブランドのために、目を惹く陳列を許可する取り組みを再開した。
今回はヴェライゾンとAT&Tが店舗内店舗を設置することになった。これは会社ごとの取り決めによるもので、火曜日に別件で発表された。ヴェライゾンの提供する「エクスペリエンス・ストアーズ」は今月中にベスト・バイの100店舗に設置され、年末までに累計250店舗に拡大される。AT&Tも同様に250店舗に設置を見込んでおり、ほとんどヴェライゾンと同じ店舗に導入される予定だ。
両社ともにこの特設売り場にかんする財務条件についてはコメント要請に応じていないが、エクスペリエンス・ストアーズはベスト・バイの従業員が運用にあたり、キャリアのプロダクトやサーヴィスに特化した研修を受けてから店頭に立つ。AT&Tとヴェライゾンはそれぞれ90フィートないし180フィートを供与されるとベスト・バイは表明している。
ヴェライゾンとAT&Tは、テクノロジ企業がこれまで家庭用電化製品の大型販売店で存在感を示すために多用してきた手法に手を染めることになる。アップル、マイクロソフトサムスンはそれぞれベスト・バイの店舗内に特設売り場を設置している。
ベスト・バイはそのうちにコンピュータ売り場、携帯電話売り場といった区分を取るかわりに、アジア諸国でよく使われるエレクトロニクス・モールを設置して、商業ブランドごとに集中陳列を行って来客の利便向上を図る可能性もある。こういった手法はアジア諸国では一般化しており、売上効果が見込める一方で商業ブランドの淘汰を進める傾向もみられ、小売業というよりも地主やモール運営会社のような形態といえる。
現時点でベスト・バイは売上金を受領する権限を保持しており、携帯電話、コンピュータ、テレヴィジョンといった従来型の売り場との並行でブランド別売り場を維持していく予定だ。
キャリアであるヴェライゾンとAT&Tにとっては、何もないところから専門店舗を立地するのに多額の資金を投じるよりも、手軽に顧客への売込みを図ることができる利点がある。一方、スプリントはレディオシャック各店舗において特設売り場の設置を進めている。その過程でスプリントは賃料と管理費を分担してきた。続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Ina Fried.)