アーヴァインド・ソダーニが35年の締めくくりにインテル・キャピタルに贈る言葉

カリフォルニア州サンディエゴ発-- 1980年代のこと、アーヴァインド・ソダーニは上司であり当時インテルCEOだったアンディ・グローヴのもとへ行き、同社の保有するキャッシュをほかのテクノロジ企業へ投資してはどうかと説いた。グローヴの反応は彼のはげしい気質をそのまま現すものだった。
しかしグローヴはその後、同社の経営判断のなかでもっとも大事な実績のひとつに踏み込むことになる。インテルの戦略投資および買収グループは1991年以来116億ドルを57か国に所在する1400社に投じてきた。このあいだ、インテル・キャピタルのポートフォリオのうち213社は上場し、377社は買収された。
「弊社は年間3億ないし5億ドルを投資しており、テクノロジ専門のヴェンチャー・キャピタルとしては最大です」とソダーニはカリフォルニア州サンディエゴで開催されたインテル・キャピタル・グローバル・サミットの壇上にのぼり、CNBCのジョン・フォートのインタヴューに答えて述べた。「わたしたちはインテルの戦略価値にさまざまな貢献をしてきました。リターンは2桁の利回りです。そのことを誇りにしています」
ソダーニがインテルで投資に着手したのは数十年前のことで、2005年からはインテル・キャピタル・グループの統括を務めてきた。彼がインテルに関わってきた期間は累計35年にもなる。彼は1月にインテルを引退し、今回のインテル・キャピタル・グローバル・サミットでのインタヴューが最後の登壇となる。 水曜日には1200人を超える人が投資や取引相手の機会を求めて集まった。18か月前にインテル・キャピタルに加入したウェンデル・ブルックスは今回、インテル・キャピタルのプレジデントに就任する。投資銀行とエンジニアという経歴をもつ彼は、ソダーニと同じステージに登った。
「アーヴァインドの下で出来上がったチームは夢のような顔ぶれです」とブルックスは述べる。「自分がこれから足を入れる靴の大きさをひしひしと感じています」
ソダーニは本日、インテル・キャピタルが11社に22百万ドルを投資したことを公表した。これによってインテル・キャピタルが今年投資した企業は56社になった。投資先の種別はインターネット・オヴ・シングズや仮想現実、ドローン、クラウド・コンピューティング、データ・センター・テクノロジなど多岐にわたる。
当初インテル・キャピタルの役割はシンプルで、PC産業のエコシステムに投資することだった。「アンディに掛け合って、自社だけで研究開発をすべて網羅することはできないと伝えたのです」とソダーニは述べる。「旅路を共に進む仲間が必要です。どうでしょう、出資者として参画するのは、と言ったのです。わたしの頭にあったのは日本の系列システムでした」
当初インテルが資本参加したのは3DFXインタラクティヴなどのチップメーカーだった。その展望は限られたものだった。「ところがわたしたちはいまや、ティアワンのヴェンチャー・キャピタルです」とソダーニは言う。「200人を雇っています。65人は投資マネージャです。25か国で運営しています。こちらの隅っこからむこうの隅っこまで手を伸ばしています」彼はナパ・ヴァレイに自分の葡萄畑を保有している。最近では自らワインの生産に携わる。 「これは趣味で、フルタイムではないですよ」と彼は言う。「投資家になったら、どこまでも投資家です」
彼が残した遺産のひとつは、今年1億25百万ドルを投じたインテル・ダイヴァーシティ・ファンド設立である。「新しい会社の設立は限られた人のグループの仕事ではありません」と彼は言う。「未来を開く力を求めています。もし優れたアイディアと、とことんやる気があるなら、やるべきです。とにかく」 続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Dean Takahashi.)