レノボ決算注目点

レノボは・グループは木曜に予定している決算で6年ぶりに赤字を発表する見通しとなっている。これはモトローラ・モビリティIBMのx86サーバ部門の統合にともなう会計処理が原因の一部になっている。アナリストの予想では同社は徐々に回復基調にあるとしているが、株価は年初来で29%という大幅な下落となっている。
収益予想: 香港を本拠とするレノボは、前年同期の2億6200万ドルの純利益に対し、今回は7億3100万ドルの純損失となる見通し。これはトムソン・ロイターのまとめた18名のアナリストによる予想である。
売上高予想: アナリストの予想では前年同期の105億ドルに対し今回は118億ドルと、12.4%の増加となる見通し。これは昨年モトローラ・モビリティIBMのx86サーバ部門を買収したことが理由の一部となっている。
注目点:
減損会計
レノボは8月に9億ドルを投じてリストラクチャとスマートフォン事業の設備投資を実施するための引当金を表明し、同四半期での決済を予告した。アナリストはこれによって同社は6年ぶりに純損失決算になると予想している。
中国の減速
レノボは中国でもっともグローバル化を進めている電子機器メーカーの1社だが、実際中国からの売上高はまだ30パーセントを占めており、最大の比率である南北アメリカ市場に次ぐ大きさとなっている。中国における経済の減速は投資家にとって、レノボの経営陣が何を発言するか関心事となっており中国のいわゆる「新標準」がどう影響するか見極めたい。
スマートフォン戦略
レノボにとって隠し玉ともいえるのがスマートフォン事業だ。パーソナル・コンピュータからの売上高が大部分である同社だが、将来の成長に向けた取り組みとしてモバイルは大事である。レノボモトローラ・モビリティの買収があったものの、スマートフォンの市場シェアは減少傾向にあり、アナリストによるとこの一部は回復基調にあるという。レノボのグローバルにおけるスマートフォン市場シェアは第2四半期からわずかに伸びて第3四半期では5.3パーセントとなった。ただし、前年同期は7.6パーセントだった。この数字上は調査会社のストラテジ・アナリティクス社による。
コスト削減
レノボは8月に社員の5パーセント相当を削減する計画を表明した。これは同社が下半期にめざしている6億5千万ドルのコスト削減プログラムの一環となる。投資家はこの計画の進捗について結果を待つ状況だ。
サーバ事業
レノボIBMのx86サーバ事業を昨年買収し、統合の過程にある。投資家は事業統合の進捗を見守っており競合他社に奪われた優位を取り戻せるかg関心事である。
パーソナル・コンピュータ
多角化を進めてきた同社だが、PC事業はいまでもレノボの収益の大半を支えており、世界最大のPCメーカーにとどまっている。レノボは8月にPC市場が想定外の減速となったことを明かした。投資家はこの後の展開を懸念している。続きを読む
(From the Digits blog post. Thanks to Eva Dou.)