グルーポンが役に立つのはモルヒネと似ているとアンドリュー・メーソン

グルーポンで僕がこの記事を書いたことを知っている人は誰もいません」
というような出だしで始まる記事をアンドリュー・メーソンが公表した。彼はグルーポン共同創業者で元CEOである。
グルーポンに味方するわけは?」の題名で木曜日、メーソンは記事を発表したが、彼はグルーポンを追い出された元CEOである。彼が去って以来同社がたどった没落の行方について、失望した理由を率直に述べている。シリコン・ヴァレイのなかには、同社が失敗することを期待する向きが一部みられることや、スモール・ビジネスにとってはグルーポンのある世界のほうがよりよい場所になることを説いた。この記事が書かれた背景には、グルーポンが必ずしもよい状態にないこと、少なくともウォール・ストリートはそう見ていること、株価は3ドルを切るまで落ち込んでいることが挙げられる。メーソン自ら「アンドリュー・メーソン時代を下回る醜態」と表現している。 現在同社の評価額は20億ドルを割り込んでおり、これはかつてグーグルが提示した買収金額の60億ドルから相当劣る水準である。また、グルーポンが数年かけて事業再建のため呼び込んだアマゾン・マフィアは同社を去っていった。
グルーポンはかつて、世界で最速の成長を果たした企業です」とメーソンは述べる。「我々はどうやって果たしたか。優れたアルゴリズムを構築したからか?がんを克服したからか? いえ、スタッフが毎日根気強く送りつづけたイーメールです。
もし僕がテクノロジのスタートアップをつくろうとして、なにかでかいことをやってやろうとしたならば、台無しにしていただろう。それはいわば、テック・スタートアップがなにかシューティングゲームみたいに思って見境なく人を敵とみなしてやっつけていただろう。人を人とも思わないやり方で。
それに加え、メーソンはグルーポンがスモール・ビジネスにとっていまでも役に立つ道具を提供できると信じており、自身もローカル・スモール・ビジネスといってよい会社を運営している。サン・フランシスコで、「インデトゥール」という名でオーディオ・ウォーキング・ツアーを提供するスタートアップだ。
グルーポンが役に立つとしたら、モルヒネと同じようにです」とメーソンは述べる。「あまり使いすぎると、それは過剰摂取で死んでしまいます。だが、適度に取り入れることによってすばらしい成果が出ることもあります」
彼はこの話の前者を避けつつ加盟店を
支援することもできただろうと述べたうえで、グルーポンはいまそうすべきだと論じた。メーソンはいまでもグルーポンの成功に金銭的な関わりがある。当局への提出文書によれば4月時点で、少なくとも同社のクラスB株を彼は100万株以上は保有しており、これはクラスAよりも優先的な議決権がある株式である。
彼はさらに、グルーポンの新任CEOであるリッチ・ウィリアムズの公表したブログ記事を読んだのがきっかけで書こうと思ったと明かしている。ウィリアムズは今月になってから同社の経営者に昇進した。「ローカルでわが社が勝つことのできる理由」という題名で新任CEOである彼は1700ワードの文章でグルーポンの外側にいる人たち、すなわち株式アナリスト、ジャーナリスト、買い物客はグルーポンを使っていないため、同社のことを十分に理解しておらず、いまでもただ日替わりセールをやっている会社と思い違いをしているのではないかと述べた。ウィリアムズは、グルーポンにもその責はあると念を押している。
「わが社はこの数年間、会社のことについて十分に伝えてこなかったと思います。そして、成功や失敗について常に謙虚だったとはいえません」
ウィリアムズはこれにつづけて、グルーポンにまつわる謎を3つにわたって論じ、どこで道を間違えたのか、グルーポンがどのように評判に反するほうへ向かってしまったのかを明かした。(もっとも、自社の謎について公に論じることは会社にとって、効果より逆効果のほうが多い。スクエアの例がそうだ)
メーソンはウィリアムズに問題解決ができるかどうかはわからないとしたうえで、こう述べた。「うまくいけばと望んでいます」と彼は述べる。「あなたも望んでくれるよう望んでいます」続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Jason Del Rey.)