ファイアフォックス45が登場、タブ共有機能「ハロー」が追加、タブ・グループは終了、アンドロイドヴァージョンhoneycombサポート打ち切りも

モジラは今日、ファイアフォックス45をウィンドウズ、Mac、リナックス、アンドロイド向けに提供開始した。今回ブラウザに「ファイアフォックス・ハロー」の新機能が追加され、これによってタブ共有が可能となった。一方で「タブ・グループ」機能は終了となる。
ファイアフォックス45デスクトップ版は、現在firefox.comでダウンロード可能となっており、既存ユーザは全員が自動アップグレードの対象に入る。いつもと同じだが、アンドロイド版はグーグル・プレイ上でやや遅れての登場となる。モジラはファイアフォックスの正確な統計を公表していないものの、同社によればこのブラウザを利用している人の数が「5億人」いるという。これはすなわち、ウェブ開発者にとっては主要なプラットフォームであり、昨今のモバイル・アプリの席巻する世界においてさえ、かなりの勢力ということだ。
デスクトップ版
今回のリリースで最大の注目点は、ファイアフォックス上で「ハロー」を使ったタブ共有によるやりとりが可能になることだ。たとえば「ファイアフォックス・ハロー」のアイコンをクリックして、チャットに誰かを招待すると、ハローはすぐにあなたの画面に出ているタブを共有して、共同作業が可能になる。
ファイアフォックス34以後、モジラはウェブRTCの機能を実験的に開始しており、ユーザは追加ソフトウェアやプラグインのダウンロードをせずに、またアカウントの作成もなく音声通話やビデオ通話ができるようになった。これはオープントークという、リアルタイム通信プラットフォーム(トークボックス社が制作)を土台に作られており、スペイン国内キャリアのテレフォニカの事業でもある。モジラは「ファイアフォックス・ハロー」について「ブラウザに直接ビルトインされたグローバル通信システムとしては世界初」と謳っている。ウェブRTCはクロム、オペラといったブラウザとの互換性があるので、相手と同じソフトウェアやハードウェアを導入する必要はない。
タブ機能は1つ終了となったものの、代わりに1つが追加された。モジラによると「タブ・グループ」(またの名は「パノラマ」)は「さほど利用されず」ウィンドウズ、Mac、リナックスの各版で機能終了となったという。

名前が示唆しているように、タブ・グループは関連するタブ同士をグループに分類することができる。グループ間での移動、すべてのタブを横断した検索などが可能だった。
ファイアフォックス45にアップデートすることによってタブが別個に開き、そこで変更があったことが説明される。「タブ・グループ」を利用していた人は、それが自動でブックマークされる(下の画像を参照)。ツールバーのボタン「ブックマーク」をクリックすれば、アクセス可能である。
また、バックグラウンドに置いたグループを別ウィンドウで保管することもできる。そしてファイアフォックスはタブ・グループのデータをバックアップして、あなた自身のプロファイル・フォルダへと保管する。アドオンからタブ・グループの復旧ができる。

モジラはユーザに向け、今回終了となったこの機能はアドオンで代替できることを通知している。詳細にわたってタブ・グループのアドオンの利用を促す表示をし、これまでビルトインだった機能はこちらへと移行したことを示している。「ファイアフォックスから機能が取り除かれたとは感じさせないような移行です」とモジラは主張している。
これ以外に利用を促しているアドオンはたとえば、「ワンタブ」や「トゥリー・スタイル・タブ」などがある。
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(From the VentureBeat blog post. Thanks to Emil Protalinski.)