ソフトバンクはヤフー買収というより2億4千万ドルの年間契約金の打ち切りに関心か

日本のソフトバンクがヤフー買収に名乗り出るとの憶測はかねてより行き交っていたが、取材先から聞いた話によると、正式な交渉というかたちでは何も起こっておらず、いまのところ戦略的提携や資本参加を想定してヴェライゾン、AT&Tが同社経営陣との交渉を行っているのみだという。
むしろ、取材先の話から伝わってくるのはヤフー経営陣とのあいだで懸案として待ったなしの議題となっている、ソフトバンクが年間契約で支払ってきた権利金の打ち切りの是非だ。この支払いは年額2億4千万ドルとなっている。内訳はブランド、テクノロジおよび検索の利用料である。
ヤフーが当局に提出した申告書類によれば、同社は「ヤフージャパンの収益である広告収入の数パーセント相当額が会計上売上高として計上されている」ことを表明している。
このうち半分は検索に由来する。ヤフージャパンははるか昔のことだが、キャロル・バーツ時代に検索提供契約を打ち切り、代わりにニケシュ・アローラがグーグルとの契約を奪取していた。彼は現在ソフトバンク社長兼チーフ・オペレーティング・オフィサーを務めているが、興味を惹くのはマリッサ・メイヤーがグーグルに在籍していた時期、彼にとって取引先だった事実だ。
ソフトバンクはヤフー検索の契約終了後、年額1億2千万ドル程度の支払いを続けてきたが名目は違約金と言うべきもの、すなわち何もないところにカネだけ払うといった実態である。
ところがこの支払いは2017年に終了する。ヤフーにとって、かなりの打撃が決算に表れるはずだ。入ってきた分はまるごと利益だったからだ。続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Kara Swisher.)