iBookで外付HDを使う実験

現在のわたしの研究テーマは、「自作PCはサーバ以外に使わないで、残りの作業を携帯できる端末でなんとかする」です。
などと言ったら、どう思われるだろうか。「自分はもうやっている」「答えはもう出ているのでは」「ウィンドウズを使わないってことですか」「ノートPCで全部やるってことですか」「わけわからない」と、自分で突っ込めそうな文句は並べてみた。直接にあまり生産的なこととは言えないかもしれない。せっかくVista SP1が出たばかりなのに、ウィンドウズ使わないって、どういうこと。ま、そうですよね。それはそうなんですが、とりあえずいましかチャンスがないので。
結局、iBook G4でできそうなことをやってみよう、という話。
外付HDを使えば、ちょっと不安のある古い内蔵HDの調子を気にしなくてもよくなる、という大きなメリットが考えられたので、試してみた。
買ってきたのは、これ。

結論から言うと、うっかりしていた。
外付HDで起動するには、FireWireで接続しないといけない。これを忘れていたというか、知らなかったのかもしれないし、どこかで聞いたはずなのだが、とにかく抜け落ちていた。それも既存のOSを消去してしまってから気づいた。
当然というか、USB接続のこのHDにはOSがインストールができない。最初はその事実に気づいていなかったので、なにかの相性か、設定ミスなのかもしれないと思って試行錯誤してみた。だが無情にも表示されるのは赤い「!」マークの警告のみ。最初英語でインストールしようとしていたので、それが日本仕様の富士通製品に合わないのでは、などと見当違いなことを考えて、よけいな回り道をしてしまった。ああ。
途方に暮れていても始まらないので、とにかくもとの環境に戻そう。内蔵HDが壊れなければいいのだけれど。
インストールし直すのに約40分。と、ひと息ついたところで、インターネットでいろいろ調べる。
FireWire接続の外付HDは、いろいろあるけれど、USB接続のものにくらべると、やはり数は限られる。
どれがいいのか、ちょっと判断しかねたので、結論は見送り。
この富士通のHDはバックアップ用にするか、それとも中身を抜き出してどうにか使うか、考え中。
ちなみにiBookの内蔵HDの交換は相当たいへんな作業らしい。これはアスキーから出ていたこの本に詳しい。

この本は写真付きでしっかり解説してくれているので、本気でやればたぶん内蔵HDの交換は可能だ。ただ、時間がかかるのと、そのあいだiBookが使えない。ちょっと気が進まない部分もある。
そう、わたしのひとつの理想として、石井裕さんのこんな方法があるんだった。

筆者がPowerBook G4のスクリーン裏側に装着しているデバイスは、外付けハードディスク「FireLite SmartDisk」である。もちろん、普通のコンピューターショップで購入できる製品だ。現在は120GBの外付けハードディスクを着脱可能なベロクロテープを使って張り付けている。
 ここで大切なポイントは、一見外付けの「補助ディスク」のように思えるが、実は「起動ディスク※1」として利用してるということ。

このページの写真をみると、なんだかわくわくする。大きさが1.8インチに見えるくらい小ぶりだが、こういう使い方も悪くないなと思う。
石井裕さんの外付HDの方法は、今度のインテルMacには対応しなくなってしまったらしいが、この方法が新しいPCの使い方を提案するものだということは疑いようがない。この提案にはとても深いものがあると思った。
それでわたしは、どうやらMacBook Airのことが前から気になっているらしい。これを新しいPCの使い方として、自分の生活に組み込む方法はないだろうかと考えている。夜も眠れないくらい、ということは決してないが、あれこれとiBookをいじり始めたことのきっかけとして、MacBook Airがあった。単純に見た目はiBookのほうが好きだ。多少乱暴にあつかっても大丈夫だという安心感もあるし、もともと傷だらけの中古でジャンク扱いで買ったものだから、そのあたりはけっこう気が楽で、このiBookとはけっこう仲良くなれたと思っている。そのあたり、高価なMacBook Airは仲良くできるのかという不安がある。
とりあえず、Vistaはもう十分使ってみて、そのよさも悪さもだいたいわかったような気になっている。これはたぶん、わたしのいい加減な考えだろうが、でもひとつ言えることがあって、Vistaが世の中を大きく変えることはなさそうだ。これはもっともウィンドウズらしいウィンドウズになっている。ウィンドウズが自分の殻から抜け出すつもりがないのなら、世の中を変える必要がそもそもない。その意味で、Vistaを使っても、あまり先が見えてこない。
それよりも、自分ができることは、泥まみれの「マドルスルー」を繰り返しながらでも、とにかく未来を少しでも先まで見通す企てをつづけることだ。
iBookでできることは、あとどのくらいあるだろうか。