ブログからフォーラムへ

(This is a translated version of the "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
先週、つまり2月9日から2月16日のあいだ、このブログは従来のブログというよりもフォーラムのようだった。こういう数字も出ている。
投稿数: 9
もらったコメント数: 672
投稿あたりの平均コメント数: 75
先週このブログでいかにさまざまな人がコメントを残してくれたか、お伝えできればと思う。「ディスカス」のダニエルに頼んで、もしわかりやすい資料があって彼が引き受けてくれるなら、その情報をアップデートしてこの投稿に載せようと思う。
なにより印象に残ったのは、それがつまらないコメントとか見ていて嫌になるようなものではなかったことだ。そのどれもがしっかり書かれていて、正確で、役に立つコメントだった。その多くは、それ自身でブログ投稿にできるくらいのものだ。
ここでひとつ、昨日わたしが投稿したアップルとフラッシュについてのものに寄せられたコメントを見よう。この話題ではわたしは完膚なきまでやっつけられてしまったが、これは真っ当なことだった。わたしがフラッシュはオープンだと言ったが、じっさいにはそうではないだとか、わたしが世の趨勢はHTML5準拠のソリューションへと向かっていることを見落としていたことだとかだ。だがウェブでストリーミングされるヴィデオやオーディオが将来どのようになるか知りたければ、このコメント欄を見れば学びとることができるだろう。ただし、わたしをバカだのマヌケだの言ってきたコメント者を見ることにもなるから、それはあまりおもしろくないだろうが。それでもコミュニティを求めるなら、ときには面の皮が厚くなければやってられない。
特許侵害についての投稿がきっかけで起きた一連の議論もやはり印象に残るものだった。コメントした人の多くはわたしの考えに共感してくれたが、いつものように、そこに加えて多くの議論が交わされて、わたしはたくさん学ぶことができた。時間があるときに読んでもらえれば、くだんの(わたしの見込みが外れていなければ)訴訟で負けそうな在野の発明家の声がそこにある。特許侵害の犠牲者の例として、この問題について幾ばくかの光を当てることにもなるのではないかと思う。
それにつけても先週いちばん多くのコメントを生み出したのは、このブログに欲しいブログロールのようなものについてまとめてみた記事だった。コメントは151、そこで現在進行で交わされた議論は、どうやったらつくれるかとか、どんな機能があったらいいか、どんな仕掛けで動けばいいか、といった具合に発展した。さらに印象に残ったのは、そのブログロールに開発中のヴァージョンが5つも見つかったことで、わたしはいまこれを試用中だ。
心底思うのは、このコミュニティは、どこよりも活発なブログ・コミュニティのひとつだ。これには理由がしっかりある。ひとつには、わたしがVC投資家であること、これは大きな優位だろう。アントレプレナーたらんとする人たちが、ここに来てわたしの考えていることを感じとろうと集まってくる。わたしがただのテック評論家だったら、このブログはいまあるようなものではなかったろう。それは認める。だが数千人ものウェブ・アントレプレナーたちが毎日このブログを読んでいるとしたら、それは魔法だろう。
もうひとつの理由は、ディスカス・コメント・システムだ。ご存知のとおり、わたしたちの会社はディスカスの投資者であり、わたしは肩入れしている。だがわたしは、コメント・システムはそれこそ何でも使ってみた経験がある。わたしはこのブログ以外に、毎日5個から10個はコメントを書き込んでいる。そのうえで、これ以上にすぐれたシステムはないと言っているのだ。この意見は、精根尽きはてるまで守り抜くつもりだ。それにあなたも、このブログでディスカス・システムの力を見ているはずだ。使い方さえ合っていれば、ブログをフォーラムに変えることだってできる。
最後の理由は、わたしがコメントにしっかり参加していることだ。672のコメントのうち、100くらいはわたしのではないかな。ぜんぶのコメントに返事はしないけれど、たくさん返事をしている。その返事が、コメント欄の最良の議論のきっかけとなることも多い。
そのどれもが、いくつもの理由ですばらしいのだが、ひとつだけ、わたしにとってとくに大事な理由がある。それは、そのおかげでわたしがよりよい投資家になれるということだ。コントラがアップルとフラッシュの話題にコメントしてくれたとき、こう言っている:

あなたには、プラットフォームを選択しようとしたら、戦略的なまでに助言をしてくれる人がついているから、プレス・リリースも要らないかもね。

ほんとにわたしには、たくさん助言してくれる人がいる。あなたがそうだよ。こんなにいいことをしてくれて、感謝している。