ツイッター = ユーチューブ

(This is a translated version of the"John Battelle's Searchblog" blog post. Thanks to John Battelle.)
なんだって? バテルのやつ、おかしくなっちゃったのか? まあ、聞いてくれよ。思い返せばユーチューブが破竹の勢いだったとき、グーグルはそれを片手でもぎとったのだった。多くの人は(わたしも含めて)グーグルが「ヴィデオ事業に乗り出す」前ぶれにちがいないと思いこんだが、これが実のところ、その方程式の一部にすぎなかった。だがもうご存知のとおり、コンシューマ主体のヴィデオからカネをかせぐのはケーキウォークのようにはいかない。しかもヴィデオをホスティングするのにはじつに、じつにカネがかかる。ではグーグルはなんのために、ユーチューブを買ったのか? わたしの答えを言うと、まあもっとも後知恵はいかにも利口そうに聞こえるだろうけれど: ユーチューブは巨大な検索の宝庫なのだ。
果たしてユーチューブは、いまやヤフーよりも多くの検索数をはじき出しており、グーグルにとって最大の検索のライヴァルだ。
では考えてみよう。ユーチューブは新しい形式のウェブ検索ではダントツにいちばん成長していた。そこで、グーグルはそれを買い取って、(そのダントツな額で)みんなの度肝を抜いた。それはヴィデオの収益化に乗り出すためではなく、もっとも重要な、これからの時代の検索形式から収穫を得るため、これを操縦するためだった。つまり、グーグルはユーチューブを手に入れないわけにはいかなかったのだ。
それで、今日は先を急ごう。こんにちのウェブ検索の形式でもっとも重要でもっとも急速に成長しているのは? リアルタイムの、会話の検索だ。ではリアルタイム検索におけるユーチューブとは誰か? そう、ツイッターだ。これはグーグルが手に入れないわけにはわけにいかない、それでいて自前でつくりあげること(あるいはブランドの許諾)が不可能に近いような資産だ。(覚えているだろうか、グーグルは自前のユーチューブ--つまりグーグル・ヴィデオ--をつくろうとして、うまく軌道に乗せられなかったことを。ツイッターのようなサーヴィスはコミュニティ主体であり、グーグルはこのようなメディア事業ではほとんどうまくやったためしがないのだ)。
ということは、グーグルはかなり、かなりの確率でツイッターを買うだろう。(フェースブックもありそうだが、とりあえずそれは置いておく)。べつの展開があるとしたら。エヴァンとビズはツイッターの中心的な共同創業者であるが、かれらはすでにグーグルにひとつ会社(ブロガー)を売却しているので、同じことをもういちどやるのはあまり気が進まないというのがいちばんありそうな線ではある。つい先日にもあった融資と、株式公開前のグーグル株から得たカネがあることをふまえれば、その必要もない。
じっさい、ツイッターはすでにフェースブックから5億ドルの提案を受けてこれを断っている。フェースブックはこれにすぐに応じるようにして、自分のところのライヴ・フィード・ステータスのAPIを公開している。この先インターネット・ビジネスには非常に興味深い1年となるだろう。目を離さずに追っていこうと思う。