デスクトップ・コンピュータが歴史のものとなるのはいつか?

(This is a translated version of "The Mac Night Owl" blog post. Thanks to Gene Steinberg.)
どうもマックのデスクトップはアップルの売り上げの70%の比率となったという数字が、2008年最後の四半期について出ているようだ。これはすなわち、ノートブックの売り上げが増え、その一方でアイマック、マック・ミニ、マック・プロがかなり減ったということである。
さてこれは、一部には現在のおそろしい経済状況からの影響もやはりあるだろう。わたしはといえば、どちらも欲しいと思っていた人が、コンピュータは一台しか買えないと決めたせいではなかろうかと思っている。それでその人たちはノートブックを見て、これが両方の世界から選びうる最良のものだと決めたというわけだ。
もちろん、全体としてPC産業は同じ方向へと進んでいて、これはアップルがとくに目立っているということにすぎない。
だからといって、アップルが必ずしも、従来のデスクトップを手放そうとしているというわけではない。アイマックが、かなり売れていること、それからマック・プロが要求の高いコンテントのクリエータに売れていることもたしかだ。それからマック・ミニは近い未来にも、長く延期されてきた新製品になって登場するだろうとわたしは見ている。もっとも、それがたんに新しい高速なパーツを載せて同じ形状で登場するのか、それとも新しい外観や機能を備えて出てくるのか知っているのはアップルだけだが。
この趨勢はそれだけでなく、いわゆるヘッドレスのアイマック、「謎のミッドレンジのマック・ミニタワー」などといわれる予測や夢が実現する見込みが低いということも示している。そのような製品には需要がなく、その時機も明らかに逸した感じがする。
わたし自身についていえば、わたしのマック・プロを手放すというのは、少なくともしばらくは無理ではないかと思う。たしかに、わたしの1歳になる17インチのマックブック・プロは4GBのRAMを満載して、ひじょうにキビキビ動く相棒だ。あなたがたの多くの人にとって、その画面はじつに使い心地がよく、CPUの馬力やハードドライヴは、あなたが投げる仕事に応じるのに十分以上のものであろう。もしそうしたいのなら、外付キイボードとマウスをつなげて、さらには30インチのディスプレイだって、お好みならつけられる。じっさい、それでマックブック・プロをカーテンで隠してしまえば、それが「たかが」ノートブックだとは思えないはずだ。
それでもなお、わたしたちのなかにはマックのワークステーション級の能力を最大限に必要とする人がいるのもたしかで、クアッドコアインテルジーオンが2つ載ったりすれば、それはアップル製ポータブルに載ったコア2デュオとはくらべものにならないほどのすぐれた数字をはじき出すのだ。だが状況は間違いなく変化してきている。インテルがモバイルベースのクアッドコアCPUを出そうとするかぎり。
ここで未来のマックブック・プロを考えてみよう。クアッドコア・プロセッサが2つ載って、そのコアを一時的に休止させることもできる洗練された電力管理を備えて、バッテリの保ちがよくなったとしたらどうか。すでにあなたは、アップルのノートブックに7200rpmのハードドライヴを載せて注文すれば、読み書き速度を高めることもできるし、そのうちには次世代の高密度ソリッド・ステート・ドライヴも500GB以上の記憶容量が求めやすい価格で出てくるのではないか。
わたしが何を言おうとしているのか、おわかりですか?
わたしはたとえばインテルが全力をあげて、モバイル・プロセッサがハイエンドのデスクトップに載せられたものと同等になるほどの能力を備えて、そう遠くない未来に出てきたとしてもそう驚かないだろう。というのは、インテルにはそのような方向へと進み入ることに強い金銭的インセンティヴがあるからだ。
それと同時に、17インチのマックブック・プロがアップルの製造を計画している最大のものだと決めつけるべきではない。かなり高くて、重たいものになるかもしれないが、20インチのヴァージョンが出てくるというのも予測できないこともない。まあわたし自身、それを買いたいと思うかはわからないが、これはキャリイング・ケースに入れて運ぶにはかなりの重荷だろうからで、あなたがたもたぶん、たとえば大事な商用旅行のときこれをひっさげて空港を歩き回りたいとは思わないでしょう。飛行機の旅行はやはりかなり苦痛だろう。でもこれを職場で使うこと、あるいは複数の職場のあいだでたまに移動させるくらいなら、なかなか理想的な相棒になると思う。
デスクトップ・コンピュータを段階的に解消させるうえで鍵となるのは、まずはすべての性能を事実上引っ越すことが可能なこと、そして拡張機能のほとんどがポータブルの分野に適用できることだ。それからプロセッサやハードドライヴだけでなく、ほかの問題もやはり見ておこう。たとえば、マックのノートブックはいまのところ、グラフィック・プロセッサを取り替えることはできない。だがそれが実現不可能と決めつける理由もない。グラフィックスのハードウェアをマザーボード上につくるのではなく、べつの回路のカードでかんたんに引き出すことができるようにして、交換も可能となるだろう。
アップルのマックブック・プロはエクスプレスカード/34スロットがあり、これはマック・プロに備わったPCIベースの拡張スロットと同等に見なすことができると思う。いまのところ、このスロットになにか追加している人はほとんどいない。たいていは使われないままだ。多くの人は、これをもしものときの安心料、心理的つっかい棒のように考えていて、もしものときカードを入れて使うこともできるというわけだ。
しかし、このスロットを特殊用途のオーディオ・カードや、ほかのハードウェアにつなげるために重宝しているというコンテント・クリエータの人もかなりの数いる。アップルはマックブック・プロに2つ、このスロットをつければいいのになとわたしは思う。そうすれば、RAMのスロットを本体に追加するとか、ほかの目的でも使えるようになるのだし。
これが今年か来年に出てくるかどうかは、わからないが、わたしは4年か5年後にはこのコラムを17インチのマックブック・プロの後継機種で書いていることだろう。たぶんそれはLEDバックライトの大型ディスプレイがついていて、そのころにはマック・プロが恋しいとも思わなくなっているだろう。ちっとも。