グーグル・ワンダー・ホイールと、その他に公開された検証版の検索改良機能

(This is a translated version of the "Search Engine Land" blog post. Thanks to Danny Sullivan.)
「グーグル・ブロゴスコープト」が報じたとおり、グーグルは検証版として、検索した人が自分の検索結果をいくつもの方法で改良することができるようにした。その一例には「ワンダー・ホイール」でクリックする方法がある。これはべつだんゲームを変えるほどのものではないが、この検証版に興味深い点があるとしたら、グーグルが検索の分野で競合から「遅れ」をとっていると感じたとき、いかにして反応するかをよく表しているとみることができることだろう。
わたしがこれとはべつに投稿した「いかにしてグーグルは、銃戦にナイフで歯向かったマイクロソフトに、反撃したか」では、その競合する側面に切り込んでみた。ここでは、この検証版では試しに選択してみると、どういった新機能がつかえるのか、という内容に的を絞ろう。それからじっさいどのように試してみればよいか、締めくくりとして説明しよう。
この機能が有効になっているという人は、検索結果ページに「オプションを表示」というリンクがついているだろう。
Google Search Options Link
このリンクを選択すると、新しいヴァージョンの検索結果ページに行ける。そのページの左手側には検索を改良するオプションが並んでいる。そこにあるオプションは、あなたの検索結果をいくつもの方法(たとえば日付など)で「改良する」か「制限する」ことができる。
Google Search Options
コンテント・タイプで制限する
いちばん上にあるリストでは検索結果を特定のタイプのコンテントに制限することができる。たとえば「最新の」検索結果、ヴィデオの検索結果、オンライン・フォーラムやオンライン・リヴューからの題材などだ。
ご存知のとおり、グーグルはある時点から、フォーラムのコンテントを別個に扱ってきていて、これについては10月に、フォーラムの検索結果が特定のタイプの検索としてフラグづけされているかを取材した。その以前にも、2007年に、いかにしてグーグルが検索結果をたとえば「買い物の比較」や「リヴュー」といったカテゴリに分類しているかを取材したことがあった。だが念を押すと、あなたがフォーラムの検索結果だけを求めているということを具体的に判断することはできない。このオプションはそのうちに、検索ページにも採用されることになるだろうとわたしは思う。
リヴューだけを表示するように選択すると、このように表示される。
Show Reviews Example
上位の検索結果が入れ替わったのがおわかりだろうか(アップルのサイトが消えた)。入れ替わったのは、リヴューだ(コンピュータ会社のアップルはひとつしか出てこない。アップルというのはほかにもあるから)。
それからヴィデオで探してみると、こうなる。
Show Videos Example
画像とテキスト
日付で制限するオプションについては、まだわたしは書いていなかった。というのは、「グーグル・アドヴァンスト・サーチ」ではすでに誰でも見られるようになっているからだ。下に載せたオプションは、検索結果をテキストを多く--つまり長い記述で--表示させるものと、もうひとつは画像をサムネイルで表示させるものだ。
標準のサイズの記述はこのようになる。
Standard View Example
「テキストを多く」で選択するとこのように変更される。
Show More Text Example
グーグルはもちろん、標準の検索結果として、これより長い記述を表示させることもできると告知している。ユーザはいまのところ、記述が長くなる場合、これをコントロールすることができない。長い検索要求を使えば、出てくる率は下がるが。この新しい機能では、ユーザが直接コントロールの権限をもつことができる。これはおそらく、アドヴァンスト・サーチのページか、「表示設定」のページに採用されることだろう。
それからもうひとつ、そのリストの横にサムネイルの画像を表示させるオプションもある。
Show Images Example
これはとくに仰天するほどのものではない。わたしはこの数年、サムネイル表示を取り入れた検索エンジンを有名無名にかかわらず数えていたのだが、ついに追いつけなくなった。グーグルでさえ、これについては何回も検証してきた。クールな機能のように見えるが、なかなか波に乗らなかった。だがこれが欲しかったという人のために言うと、新しい検証版プログラムは、グーグルが将来にはオプトイン方式でこれを採用する方向へ向かう可能性を示唆するものだ。
ワンダー・ホイール
ワンダー・ホイールが、多くの人の注目を集めることになるのだろう。これはべつだん新しいアイディアでもなく、検索改良機能としてもとくに便利というわけでもないのだが。それでもこれはクールだ。わたしが「アップル」と検索してみると、ワンダー・ホイールのオプションを選択した場合、このようになった。
Wonder Wheel
アイディアは、アップルから枝分かれする検索結果には、いくつもの「カテゴリ」「トピック」「クラスター」があるというものだ。たとえば、「アップル・アイフォン」のように。そこで、この枝をクリックすると、このようになる。
Wonder Wheel, Second Level
さらに枝分かれした分野が、たとえば「アップル・アイフォン・ヴェライゾン」と出てくる。このようなものだ。
Wonder Wheel With Refined Results
右側に検索結果が出てくるのがおわかりだろうか? これは全部、ヴェライゾンに関連したアイフォンについて書かれている。ワンダー・ホイールをつかって枝をたどっていくたびに、検索結果はあなたが選んだ新しいトピックにもとづいて変更される。
前にも言ったが、これもとくに仰天するほどのものではない。「なぜ検索はこんなにも、思ったとおりに直せないひどいやつなのか」と、2006年にわたしは書いた。これは数年のあいだ、何人もの人たちによって同じように言われてきたようなことだ。たとえば1997年にも「アルタヴィスタ・ライヴ・トピックス」なるものがあった。
AltaVista LiveTopics
このタイプのインタフェースは初めて見ると、クールな「いかしたやつ」と言えそうだし、特定の検索要求においては、信じられないほど便利である。だがほとんどの場合、検索した人が繰り返し使おうとは思わないものだった。ワンダー・ホイールが将来的にグーグルに来る人は誰でも使えるオプションとなったとしても、わたしは驚かないが、デフォルトの表示の一部になるかといえば、疑わしい。
タイムラインと検索サジェスチョン
ワンダー・ホイールのほかに、グーグルが提供する検索改良オプションがふたつある。タイムラインと検索サジェスチョンだ。
タイムラインはまだ「グーグル・ラブズ」機能で、特定の検索結果に対しタイムラインでグラフ表示する細切れの情報を表示するものだ。「ラブズ」に入っているが、一部の人たちにはけっこうな評判である。これは1月にはじまったもので、たとえば「フランス革命」「アメリカ革命」の検索結果について、誰でも見ることができる。じっさいのこの言葉で検索要求した場合、タイムラインのグラフは表示されないのだが、「タイムライン検索結果」なるものがこのふたつの言葉に関連したリストとして表示される。
検索サジェスチョンは、膨大な数のサジェスチョンが検索結果ページの最上部に出てくるものだ。
Show Search Suggestions Example
グーグルは最近、これまで検索サジェスチョン表示をしていた部分に改良を加え、より多くの検索要求や言語において、表示されるようにしたと告知した。それから、たんにページの最下部に表示させるのではなく、今回からは最上部にもときどき表示されるようになった。たとえば「エンジン」で検索すると、見られるはずだ。ただし、検証版ではグーグル検索結果ページでは見られなかったほど多くの検索サジェスチョンが表示される。
繰り返すと、これはとくに仰天するほどのものではない。「ステロイド入りの検索サジェスチョン: ヤフー検索アシスト」では、ヤフーが2007年に採用した、非常に洗練された検索サジェスチョン・システムと、マイクロソフトと「アスク」もやはりサジェスチョンを提供していることについて取材した。
あなた自身で試してみよう
この機能を試してみたくなりましたか? グーグル・ブロゴスコープトはこの実験をオプトインに設定するためのコードを提供している。わたしと数人の「サーチ・エンジン・ランド」の編集者たちが試したときは、うまくいった。「通常」のグーグルに戻りたいときは、終わったあとでクッキーを削除するといい。これをやるうえで、とくにセキュリティの問題は見られなかったが、確実なことは言えない--というわけでご注意を、ご自身のリスクにおいてお使いください、ご返金、ご返品はできません。
まとめると、こんどのものは気に入ったし、多くの人がアドヴァンスト・サーチや表示設定ページで採用してくれることを望んでいる。仰天するほどのものでもゲームを変えるほどのものでもないが、一部の人には便利な機能だし、もっと多くの人に広く使われてもいいものだ。