AOL、ESPN、などがアドレス・バー検索でグーグルをバイパスさせる試み

(This is a translated version of the "Micro Persuasion" blog post. Thanks to Steve Rubel.)

上: AOLが再始動したlove.comの試作版。アドレス・バーから入力すると垂直統合サイトがずらりと並ぶ。
何年ものあいだ、消費者がなにかの詳細情報を見つけたいと思ったら、ESPN.comなど大手の垂直統合サイトに行って検索するものだった。ところがグーグルが成長してきてから、ゲームが変わってしまった。
いまや消費者はグーグルに行って、たとえば「Shaq」と検索すれば、グーグルの競合が収集したたくさんの情報が出てくる。ツイッター、グーグル・ニューズ組み込みのリンク、SEO最適化されたブランド・サイト、ニューズ・サイト、など満載だ。これは膨大なコンテントのデータベースをもっている大手メディア企業にとってはあまりよい兆候ではない。
だがいくつものサイトが、どうにかしてグーグルからトラフィックを取り返そうと、消費者が検索をするとコンテントが一覧で見られ、操作がすべてアドレス・バーからできるように工夫をこらしている。たとえば、AOLの新しく再始動されたlove.comESPN、それから「アイスロケット」の3つが挙げられる。ゴールは、アドレス・バーから検索すれば、求めているドメインをすぐに導きだせることだ。
先週、AOLはlove.comのアルファ版をひっそりと始動した。ウェブから多種多様のトピックのコンテントを集めたポータルだ。これであなたはなにか探したいと思ったトピックについて、直接ホームページで検索するだけでよくなった。AOLはウェブから探し出したコンテントを満載したサイトを提示してくれる。だが、love.comの美点は、なんでもことばをlove.comのサブ・ドメインとして入力すれば、なにも探し出せなかったとしても、一覧できるサイトを提示してくれることだ。たとえば、shaq.love.comとか、twitter.love.comとか、steve-rubel.love.comでもいい。ページにはニューズ記事、ユーチューブの動画、ツイート、その他がずらりと並ぶ。
AOLのスポークスマンによると、これはコンテントのアグリゲータとして同社が目指しているものの一部で、将来のメディアとはこんなものかと人に感じさせるような戦略だという。現在、love.comは10万サイトがある。AOLは数週間後には25万サイトの始動を計画している。このテクノロジには同社が2006年に買収した「レレガンス」を採用していて、「メディアグロウ」ブランドによる展開も行なっている。
ESPNは、その一方で、広告キャンペーンをオンエアしていて、スポーツ・ファンがドメインの後ろになにか言葉を入力できることを宣伝している。元NFLスターで現在はコメンテータをしているボブ・ゴリックを検索するには(ESPN.com/bobgolic)と入力すればいいこと、セルビア人の卓球選手ビバ・ゴリックを検索することも(ESPN.com/bibagolic)と入力すればいいことを実演している。このテクノロジは、チームやスターならなんでも(たとえばESPN.com/yankees)うまく動いてくれる。
アイスロケットの「ビッグ・バズ」ソーシャル検索機能は、わたしのお気に入りで、これもやはりURLベースの検索を提供している、と創業者のブレーク・ローズが説明している。単純になんでもサブドメインを入力すれば、複合検索をかけられる。たとえば、advertising.icerocket.comとか、easter.icerocket.comとか入力すれば、アイスロケットのほうでブログ、ツイッター、フレンドフィードなどのサイトを提示してくれる。

わたしが思うに、グーグルは間髪入れずにこの機能を真似してくるだろう。グーグルにはテクノロジがあるし、どんなに小さなものであれ、トラフィック垂直統合サイトにとられてしまうのを嫌うに違いないからだ。それでも、これはやはり賢い方法だし、メディア・サイトだけでなく、ソーシャル・ネットワークスでも(リダイレクト経由で)企業サイトでもブランド・サイトでも、この方式は採用されるようになると思う。