マックOS 10.5.7の話、困ったジャーナリストの評論、その他引っかかった話

(This is a translated version of "The Mac Night Owl" blog post. Thanks to Gene Steinberg.)
レパードに最新アップデート10.5.6が出たのは12月のことで、その後マックの噂サイトでもさんざん話題になってから、10.5.7が火曜日の午後に出てきた。『マック・ライフ』マガジンでは先週の金曜日にも出てくるだろうと言われていたが、その断言には根拠になりそうなものは何もなかった。こうして、テック・メディアの衰退はだんだんはっきりと姿を現しているのだ。
10.5.7は見たところわからない程度の修正が数点加えられただけのようだが、実際そこにはセキュリティ関連の問題もかなり含まれている。残念なことだが、アップルが自社のソフトウェアと、システムの一部となっているオープン・ソースのアップスにセキュリティ問題の可能性があることを思い切って表明するのがいつになろうとも、無神経なメディアはマックにもマルウェアがいつ直撃してもおかしくないと書き立てるのだろう。だがその思い込みは明らかに間違っている。そのような問題が幅広い範囲で影響を起こしたという事実はいまのところないからだ。
だが、なにがあっても不思議はないと思っている。結局のところ、かれらはマイクロソフトに対して書いてきたことをなぞろうとしているだけだ。マイクロソフトの出してくるものといったら競争相手のプロダクトやサーヴィスを真似たものしかないように見えるが、そう言ってもかれらは「イノヴェーション」の名のもとに正当化するのだろう。
それから、サファリ4.0ベータのヴァージョンの話をすると、最初に出たときより多少は安定が増したようだが、まだフルタイムで使えるほどにはよくなっていない。わたしの銀行口座サーヴィスのページでは画面表示の対応がまだできていなくて、あとは「vブルティン」の管理ページ、「ワードプレス」のダッシュボードの一部機能も対応がまだである。われわれは記事を書くのにワードプレスを採用しているのだが、サファリ4では「リンクの挿入/編集」のダイアログや、大事なポップアップ画面が、うまく表示できない。それでわたしはとりあえずサファリ3.2.3に戻っているが、ワードプレスの会社「オートマティック」ではマックの熱烈な愛好者が多いのだから、そのような問題についてはアップルにも意見しているに違いないと思う。
いずれにしても、10.5.7自体はいまのところ問題なく動いている。だがちょっと気がかりだという人は、アーリーアダプタの人たちが先陣を切ってくれるまで数日待ったほうがよさそうだ。マックのトラブルシューティングのサイトでは、不満の声も上がっているのを見た人もいるだろう。だが同様の災難にあっている人がたくさんいるのでない限り、とくに気にしなければいい。トラブルシューティングのコミュニティには、この手の話題に参加する理由がほしくて無責任に言っているようなところがあるから、信頼できない部分も多い。これは哀しい成り行きだ。
よほどのことが起こらないのなら、わたしは迷わずに10.5.7をインストールする。むしろわたしは、予期せぬ問題が発生しないと仮定して、これが「スノウ・レパード」前の最後のレパードのアップデートになるのだと思う。
スノウ・レパードについては、アップルから、マックのディヴェロッパは来月のWWDCの期間中に最終ベータ版の配布を受けるという知らせが最近届いていて、これが、夏の終わりにも発売されるだろうという人の唯一の根拠だ。わたしは8月最後の金曜日と予想しているが、たとえまったくのはずれだったとしても、この予想を変えるつもりはない。わかると思うけれど、これは内部情報に基づいたものではない。ただのちょっとした勘でしかない。
ところで、このあいだテック・ニューズの書いているものを読んで回っていたら、アマチュアなジャーナリズムと呼ぶべきものにまたひとつ出くわした。それは「イーウィーク」サイトだったが、この記事の記者はリンクをつけたり名前を出すほどのことではないと思う。グーグルで探してみたいならそれでもいいが、これ以上記事と名前を特定するつもりはない。
この記事は記者がマックに移行しようとしたという話だ。最後まで障害として残ったのが、マック版「オフィス」スイートの一部である「マイクロソフトアントラージュ」だった。どのヴァージョンを使っていたのか、マイクロソフトのアップデートが全部完了されていたのかは書かれていない。それにもかかわらず、この記事は「アントラージュは二流のイーメール・クライアントだ」と結論づけている。
ふむ、これはたぶん、というかまったく理由が示されていないのだ。あるとしたらウィンドウズ版のアウトルック(だいたい同等の製品とされている)との比べて劣っていたというくらいだ。どうやら問題はこれ一つらしい。というか、少なくともこの記事で明かされているものでは、アントラージュでのメールの扱いを設定してアウトルックと同じようにしたいのだが障害があるというくらいである。
どういった操作をしたいのかはっきりしていないのなら、解決法があるのか調べるのは不可能だ。メッセージをいくつかのフォルダに正しく分類したいというのなら再度設定すればいいだけの話だ。ところが困ったことに、(試したのなら)どんな方法を試したのか、まるで示されていないうえ、記者がマイクロソフトに問い合わせてみたとか、あるいは自分の会社でそういう問題に当たってくれる人に訊いてみたかも不明なのだ。
わたしたちが知らされたのは、アントラージュはよくない、という人から聞いた話を真に受けた人の話だけである。
わたしなら、アップル・メールを使っていると書くだろう。IMAPでメッセージを扱ってくれるのが気に入っている。そのセットアップは多少面倒ではあるけれども。アントラージュはマイクロソフトの製品の例にもれず、やはり多数の選択肢を提供していて、きめ細やかな設定を決められるが、それはふつうのユーザにとっては障害になる場合もある。なにか不具合が起きたとき、どのオプションを変更すればもとに戻せるのか? 哀しいことに、不親切に書かれ、不親切にデザインされた「ヘルプ」パネルがかえって問題解決の邪魔になることもある。
だがアントラージュが自分のお気に入りのイーメール・クライアントだという人もたくさんいるので、そのままどうぞ。問題のこの記事を書いた記者はジャーナリズムの講義を受けて、この手の記事で要点を正しく述べる方法を学んだほうがいいのではなかろうか。
どなるのも今日はこのへんにしておこう。明日になれば言いたいことはもっと出てくるだろうから。