新聞は印刷版の広告で96億ドルを失ったが、オンラインの広告で31億ドルを手にした

(This is a translated version of the "Don Dodge on The Next Big Thing" blog post. Thanks to Don Dodge.)
新聞はいまや、完膚無きまで嵐に見舞われている。紙面広告は「モンスター・コム」とクレイグズリストによってズタズタになり、景気後退はあらゆる種類の広告を減少させている。Cnetの報道では、ピュウ・インターネット研究所の報告では新聞の紙面広告は2000年に196億ドルまで達したが、2008年にはついに100億ドルを切るところまで落ち込み、そのあいだ49%下落したという。
ところが、この調査報告では新聞のオンライン広告は2002年から31億ドル増加し、印刷版の広告の失った96億ドルのうち幾分かを補うこととなっているという。
デジタルの金をアナログのドルと引き換えにする -- 新聞は印刷版(アナログ)の広告によるドルを失ってまでオンライン(デジタル)の金と引き換えにしたくないと訴えている。つまり、コンテントをオンラインで無料で配布し、オンラインの広告の収入で埋め合わせをするというのはうまくいかないというのだ。
オンラインの読者は皆、印刷版の購読者の減少と一致するのだろうか? 新聞はほんとうに印刷版の購読者をオンラインの広告と引き換えにしているのか? あるいはそういう場合もあるかもしれない。だがこの問題は、オンラインの広告収入はやはり追加のものであり、印刷版の収益の流れを食いつぶしてしまうものではないととらえるべきではないか。
この調査報告では、この産業が全体として理にかなったかたちで転換期を迎えていて、印刷版の広告が減少した分の3分の1は取り戻せていることがわかる。あるいは新聞はオンライン広告を売るやり方をもう少し勉強し、ターゲティング広告のネットワークも活用する必要があるだろう。そうすれば広告の収益率も増加するはずだ。
いま新聞はほとんど毎月、廃止されたり倒産している。なんとかコストを削減して新しい現実と折り合いをつけていこうともがいているところだ。ディスプレイ広告は景気後退が終われば、回復するだろう。紙面広告はもう前のような水準には戻るまい。そのようなビジネスはクレイグズリストやモンスター・コムといったオンラインの代替手段へと行ってしまい、もう戻ってこないのだ。