ストリーミングが海賊版を滅ぼす

(This is a translated version of "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
昨日の朝わたしは13歳の息子ジョシュと話をしていた。かれはいま「フライデー・ナイト・ライツ」というTV番組に熱中している。かれはずっと昔までさかのぼって、古いものを全部見ようとしている。わたしはかれにどうやって見ているのか聞いてみた。返ってくる返事は「ビット・トレント」だろうと思っていた。だがそうではなくかれは「ネットフリックス・ウォッチ・インスタントリイ」と返事した。わたしはそれを聞いてうれしくなり、どうしてそれを使うのか訊ねた。かれはこう答えた。「ビット・トレントだと時間がかかりすぎるんだ」
そして今朝、わたしは「ザ・ガーディアン」の記事を読んだ。この記事は不法ファイル共有が急に減っていること、それに釣り合うようにして合法のストリーミングが増えていることを述べていた。この記事によると、先月、14歳から18歳のうち26%が不法音楽ファイル共有を行なったのに対し、2007年12月時点ではそれが42%であったという。この記事はさらに、ティーンの65%が音楽ストリームを日常的に聞いていると述べる。
わたしはこのトレンドについてずいぶん長いこと語ってきた。わたしが2年前の夏に書いた「フリー音楽ビジネス」という投稿では、これはファイル・ベースの音楽とストリーム音楽の対決であると書いた。

音楽をストリーミングするほうがよいだろう。いくらでもできるから。わたしは自分のサーバに世界中のすべての音楽を所有したりしていない。だがこれまでに録音されたほとんどの楽曲は、インターネットのどこかにはあるのだ。

わたしはファイル・ベースのメディアのビジネス・モデルはあまり好みでない。海賊版につながりやすいし、無用な取引処理による負荷をシステムにかける。ストリーミングのほうがずっとよい。残念なことに、わたしたちはどこでもストリーミングを聞けるような、すぐれたモバイルのブロードバンド・システムを持っていない。それができるまで、わたしたちはファイルを所有し、そして海賊版も出回るのだろう。
だがひとつよい知らせは、メディア・ビジネスが目を覚まし、わたしたちが手に入れたいすべてのメディアをインターネットでストリームして利用できるようにすれば(有料でも無料でもーー無料にせよというのではない)、わたしたちはいままで以上にストリーミングするようになり、スティーリング(盗用)しないようになるだろう。
これまでわたしたちは、ある世代を盗用しないのが当たり前と、しつけることはできないだろうかと考えてきた。その答えはイエスだ。かれらが手に入れたいコンテントをもっとかんたんに手に入るようにすれば、かれらは盗用しなくなるのだ。今日そのことがよくわかった。