失敗

  • Failure (September 9, 2009 Fred Wilson)

(This is a translated version of "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
バラック・オバマは「学校に戻ってきて」演説のなかで、このように言った。

あなたは自分の失敗で自分を決めつける必要はない。あなたは失敗から学ぶようにするべきだ。こんどはどこを違った風にすればいいか、失敗から学びとるべきだ。

これは本当にそうだ。わたしはしばらく考えさせられ、その教訓について納得がいった。
わたしがはじめてヴェンチャ・キャピタル・ビジネスに飛び込んだとき、わたしは間違いをすることを恐れていた。投資をするようになり、自ら取締役会に座るようになったとき、わたしはなんとか損をしないように非常に努力した。失敗に終わる投資のないまま、ほぼ10年にわたってやってきた。
だがその後、インターネット・バブルの余波で、車輪はバスから外れ落ちた。2000年後半から2002年後半までの2年間で、わたしたちは20近くの投資を閉鎖することとなった。それはさまざまな点において荒廃したものであった。
だがわたしのキャリアを振り返ってみると、思い出されることのほとんどは成功した話ではない。それはむしろ失敗の話であり、とくにその2年、誤った方へ行きそうなものすべてが誤った方へ行ってしまった時期のことである。
2003年にブラッドとわたしとでユニオン・スクエア・ヴェンチャーズをはじめたとき、わたしたちは自分たちがどのような法人をつくっていきたいか、どんな種類の投資をしたいか、インターネットはどのように発展していくと考えているか、そのロードマップを細かく計画することにした。このような取り組みは主に、わたしたちがバブル後の余波から学びとった教訓から来ている。
失敗を容認することは、この国をビジネスを行なううえですばらしい場所とさせている要因のひとつであるとわたしは思う。世界中でも多くの地域では、もしあなたがいちど失敗すれば、それで終わってしまう。そこの人たちは途中経過をもとにしてあなたに声をかけてくれたりはしない。だがここ合衆国では、それはほとんど名誉のバッジのようなものなのだ。そして大統領もその理由を語ってくれている。
わたしたちがアントレプレナーと会うとき、わたしはいつもかれらの失敗に関心をもつ。たいていの人は失敗の経験があるのだから、そこから学んだことを掘り下げてみればいいのだ。もし誰かが失敗をし、時間をかけてそこから学びとることがあれば、それはとても大きな前進であると思う。そうすればわたしたちも、その次の機会にかれらを支援してやりたいという気になるのだ。
というわけで、あなたの失敗を隠さないほうがいい。それを名誉のバッジとして身につけておこう。そしてなにより、そこから学びとることだ。