予期せぬイヴェントが会社に追いついてしまうことがある

(This is a translated version of "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
今週わたしは、「予期せぬイヴェントが会社に追いついてしまうことがある」と何度も口にしたことに気づいた。なぜそれが今週の言葉となったのか、じっさいよくわからないのだが、わたしは急速に成長しているビジネスを経営するアントレプレナーと話をするのに長い時間を費やしていたのと、創業者たちに戦略計画を考え直させていたことが、ひとつある。
わたしたちが支援する会社のうち、はじめに計画したとおりのことを行なっている会社は20%以下だと思う。かれらはなにかを作り上げ、市場へと参入し、そしてものごとの結果がわかる。しばしば起こることは、かれらが提供しているものとは幾分違ったものを市場が欲しているという場合である。あるいは、ユーザがそのプロダクトの一部を受け入れるものの、べつの部分についてはあまり使ってくれないという場合。あるいは、ディヴェロッパがそのAPIを土台にしてなにかを開発しはじめ、それがきっかけでもっと大きな機会へと視界が開けるという場合。あるいは、たんにかれらが作り上げたそのものを市場が気に入り、スケール拡大やインフラストラクチャへ手持ちの時間をすべて費やさなければならなくなり、かれらが計画していたものが後回しになるという場合。
このことからわたしが言えることをふたつ。
1) あなたの戦略計画にあまりこだわりすぎてはいけない。市場がなにかべつのことを求めているなら、そちらに合わせよう。わたしの知っているもっともすぐれたアントレプレナーたちは、「市場に耳を傾ける」ことにとくに秀でていて、そのインプットをいち早く採りいれ、そのことによる優位を最大限に生かせるようビジネスを再構築している。
2) 計画することにあまり時間をかけすぎてはいけない。わたしのパートナーであるアルバートは今週「計画 vs 実現」について投稿を書いた。その投稿のなかで、彼はこう言う。

わたしなら、計画にはできるかぎり時間をかけないようにして、かわりにプロトタイプを実際動くシステムにすることと、それをリアルの世界に持ち出すことに注力するだろう。そうすることで、かれらが取り組んでいることの実現可能性が(そしてビジネスについても)よりよくわかるようになる。そのときは、それがどんな計画であっても、学ぶことはあるだろう。

だがわたしの投稿を読んで、戦略の価値、戦略計画の価値を軽く見ているという風にとらないでほしい。戦略は決定的に大事だ。なにごともビジネスの基本的な戦略計画から生み出されるのだ。あなたにはそれが必ずひとつはなければならない。だが出だしではごくシンプルにしておいて、市場があなたになにかを語りはじめたら、それをすぐに改良していける準備をしておくといい。もし予期せぬイヴェントが会社に追いついてしまうことがあれば、それについて行こう。たいていは、それがいちばんのアプローチだろう。