アンロックトのケータイの動向が大きな展開を見せる

(This is a translated version of "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
合衆国内では携帯電話はキャリアによって販売されており、端末とネットワークが互いに厳格に括り付けられる「ロックト・ダウン」におかれることが多い。アイフォンがこのテクニックのよく知られている例である。デヴァイスとネットワークの抱き合わせについては、それがなぜコンシューマやソフトウェア・ディヴェロッパにとってよくないことであるかも、書いてきた
昨日だが、近々グーグルがこの慣例を破って、グーグル・ブランドのケータイを特定のキャリアの提携なしの「アンロックト」で販売しはじめるというニューズが流出してきた
グーグルは合衆国内でこれを初めて行なったデヴァイス製造業者というわけではない。ノキアがこれをしばらく前から行なってきたがあまり成功していなかった。アンロックトのケータイはキャリアからの販売奨励金がないので、コンシューマからすれば高い値づけとなる。だからコンシューマがこの方法でケータイを買うというのはあまり自然ではない。
だが少数のユーザが、アンロックトのケータイを好んで買うということも確かなことである。わたしはそのひとりだ。わたしは自分と家族のためにケータイをよく買うが、自分で払える額なら販売奨励金制度は受けないようにしている。自分のケータイはどのネットワークで使うか、自分で選びたい。
わたしの考えでは、キャリアはネットワークを可能なかぎり速く信頼の高いものにすることに専念するべきだ。デヴァイスの製造業者は、可能なかぎり最良でイノヴェーティヴなハードウェア設定を開発することに専念するべきだ。ソフトウェア・ディヴェロッパは最良のオペレーティング・システムとモバイル・アプリケーションおよびサーヴィスを開発することに専念するべきだ。
これはPCにおけるアーキテクチャと同じで、モバイルにおいてもこの方式が普及することをわたしは望んできた。グーグル・フォンはそれに向けた大きなステップとなるだろうと思う。
この投稿の終わりに、フェーク・スティーヴ・ジョブズによるAT&T論を一部リブログしておこう。要を得た論だ。

ではトラフィックの話をしよう。わが社はこの神々しいケータイを人々に行き渡らせた。いまや彼らはこのケータイで暮らしているようなものだ。そう、このせいで御社のネットワークが逼迫している。そう、御社のユーザの3%が御社の帯域幅の40%近くを占有しているのだ。御社はこれを悪いことだと思っている。それは違う。これはよいことだ。神の恵みだ。多くの人がわが社の方向を熱く支持しているということだ。つまり、いまや御社にはネットワークのキャパシティを2倍、3倍、4倍にも増強する理由ができたのだ。なんだよ! どうしてわたしのほうがあなたに説明しなきゃならんのだ。御社の仕事は帯域幅を売ることだろう。その管が御社の売るものだ。目下、市場はあなたに告げている。もっと売ってもいいんだよ! って。もっともっとだ! ああ神よ、世界は変わりつつある。その甘い果実をあなたは目の当たりにしている。