テナシティ

  • Tenacity (December 16, 2009 Fred Wilson)

(This is a translated version of "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
マーク・サスター(もっともすぐれたVCブログの書き手のひとり)がテナシティについてブログ投稿を書いていた。彼はこう言っている。

テナシティは、アントレプレナーのもっとも重要な属性に違いない。決してあきらめない人のことだ。「ノー」と言われても決してあきらめない人のこと。世界はそれは不可能だと言ってしまう疑り深い人に満ちている。そして彼らは「自分は経験からわかっている」という事実に基づいて言うのだ。

マークの言う、テナシティが成功したアントレプレナーの属性のひとつであるという主張に、わたしも同意する。たくさんの相手と投資の話を交わすなかで、短い「自己紹介」の期間でそれをひとりの人物のなかに見出すことは難しい。だがもっと長い期間でアントレプレナーのことを知るうちに、それを見出すことは可能だ。
ボクシイの共同創業者でCEOのアヴナー・ローネンは、数年前に彼のテナシティをわたしに存分に見せてくれた。ボクシイへの投資を発表したときの投稿のなかで大まかな話を述べたが、アヴナーは2007年中盤に初めてわたしたちに紹介された。その当時は、ハードウェアで勝負したいという売り込みだった。わたしはノーと言った。その後2008年前半に、彼は戻ってきて、オープンソース・ソフトウェアで勝負したいと言ってきた。わたしは「前よりよくなったけれど、ユーザがいないと」と答えた。つぎに彼が2008年夏に戻ってきたときは10,000人のユーザを抱え、さらに好調な成長のカーヴを描いていた。そしてわたしたちは2008年11月、投資の契約をした。
リース・パチェコは、まだ駆け出しの若いアントレプレナーだ。彼はこのブログのコミュニティでは顔見知りのメンバーで、彼を知っている人も多いだろう。彼とわたしは今週イーメールでやりとりしたが、彼はわたしの友人とエンジェル投資へ向けたミーティングを行なったという。わたしは彼にボクシイの話をして、彼にこう言った。

資金調達というのは、ノーをイエスに変えることだ。

彼はまったくその気だった。わたしはリースに会ったことがあり、彼はすぐれたアントレプレナーに求められるテナシティを持ち合わせているような気がした。彼は目下自分の会社「ホーム・フィールド」を運営しはじめたところで、あちこちから「ノー」と言われているが、何度かは「考えておこう」と言われていて、「イエス」も何度か言われている。そのおかげで彼とチームは挑戦を続けている。
テナシティはあらゆる形、サイズ、性別において見受けられるものだ。それらは対等に、事業機会を生み出しうる。だが時間が経ってからそれに気づき、テナシティの存在を知るというのは容易なことではない。もしあなたがヴェンチャー投資者として成功したいなら、目をずっと見張っておくことだ。そうすることで、損失を上回る成功を得られるようになるだろう。