アクティヴ・ユーザとオンライン小売業

(This is a translated version of "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
昨日わたしが書いた、アクティヴ・ユーザとアクティヴでないユーザについての投稿に、コメント欄で興味深い議論が起こった。
ジャン・フルゴーニ(コムスコア会長で共同創業者)がこのように言った。

ほとんどのビジネスはその反対の立場にいる。登録しているがアクティヴでないユーザの活動を刺激してやる必要があるのだ。たとえばオンラインの小売業ではどうか、考えてみるといい。かれらは月間の訪問者のうち5%しか購入者に転換できていない。かれらにとっての試練は、訪問者/非購入者からの支払いをどれだけ稼ぎだせるかという点にある。なぜかれらがあなたのところを訪問したのに、そこで買わないで行ったのか、注目して理解することなしにはそれはできない。あなたがその答えを知れば、問題に対処する一手を打つことができる。もしあなたが行なうことのすべてが、訪問者が購入者になることに注力することでなかったら、それはできないだろう。

それからスティーヴ・ゴールドスタイン(アラクラCEOで共同創業者)もジャンの言ったことに賛成し、このように言った。

わたしも100%賛成だ。www.alacrastore.comのアクティヴでないユーザのうち10%をアクティヴにすることができれば、ビジネスはいまよりずっとよくなるのだが。

というわけで、このふたりはわたしが10年以上前に支援したアントレプレナーで、かれらは両者ともに高利益で価値のあるビジネスを打ち立てている。だからかれらはビジネスについてはひとつもふたつも言えることがあるのだ。
だがわたしが思うのは、ふたりとも大事な点を見落としている。オンライン小売業について考えるとき、わたしは3種類のユーザを考える。アクティヴでないユーザ、アクティヴなユーザ、そしてアクティヴなユーザ/取引客である。
ジャンが言うとおり、ビジネスが勝ち残るためには、健全な数の取引客が必要である。だがアクティヴでないユーザと取引客というユーザの勘定の仕方は、オンラインで考えるときは間違った方法である(たぶんオフラインでもそうだ)。たとえば書店がカフェを使って、店にやってくる潜在的な購入者をつかまえるように、オンライン小売業もアクティヴだが取引客でないユーザを意識して育てて行けるはずだ。
わたしたちのポートフォリオ会社エッツィはこの点でとてもよい仕事をしている。エッツィを訪問する人の多くが、「ザ・ストーク」を読み、フォーラムでの対話に参加している。そうでなければ、お気に入りのリストをつくるために来ている。毎月こういった目的で来る人は文字通り数百万人もいる。その一部の人が訪問中に取引をして行くが、多くの人はして行かない。
というわけで、わたしはオンライン小売業の人たちに、第一にユーザをアクティヴにすることに注力し、そのうえで、あなたのウェブサイトで取引もできるようなことを次から次へと与えていくように忠告したい。そうすることで、あなたは月間訪問者数を増やすことができるので、総じて見れば潜在的な取引客も多くなるのだ。