グーグル・キャピタルが初の中国企業投資、イノライトに資本参加

グーグル・キャピタルは、グロース・ステージ企業への投資会社で、合衆国におけるインターネットの巨人であるグーグルがその背後を固めているが、このたび同社は初めて中国への投資を開始する。
同社は、中国のヴェンチャー投資会社であるライトスピード・ヴェンチャー・パートナーズと共同で、イノライト・テクノロジへのシリーズCラウンドで3800万ドルを調達した。イノライトは高速光トランシーバー製造元で、コンピュータ・サーバを対象としている。
中国最大のインターネット事業者であるバイドゥアリババ・グループ・ホールディング、テンセント・ホールディングなどに続いて同地のスタートアップに戦略投資する。
これまでグーグルによる投資は合衆国内が中心で、既存のポートフォリオにはオンライン調査の「サーヴェイモンキー」フィナンシャル・サーヴィス企業の「レンディング・クラブ・コーポレーション」などが挙げられる。
本日同社は併せてパーソナル・ファイナンス・ツール企業の「クレジット・カーマ」に追加投資すると発表した。
だが世界各地の投資家は、中国のテクノロジ・スタートアップ投資に熱い視線を送っており、これはイーコマースのアリババが合衆国で250億ドルのIPOを実施した影響にある。
中国のテクノロジ・スタートアップへの戦略投資はバイドゥ、アリババ、テンセントが熱を上げており、各社は小規模企業の株式を保有し、自社事業の強化を図っている。
中国のイーコマースの巨人であるJD.comは、マクエアリ・キャピタルとの共同により中国の食品配達サーヴィスのダオジャへのシリーズDラウンドに参加した。このラウンドにはモーニングサイド・ヴェンチャーズ、CDHヴェンチャーが参加している。
イノライトのトランシーバーはサーバが相互通信を可能にし、この際サーバが発信した電子信号を光信号へ変換する。変換された光信号は光ファイバーで転送され、別のサーバへと届けられる。受信側サーバには電子信号に変換される。
「イノライトのテクノロジは、次世代のデータ・センタ環境に適合する独自性を備えています」とグーグル・キャピタルのジェネラル・パートナーのジーン・フランツはニューズ・リリースで述べた。
イノライトにとっては、中国の戦略投資家にとどまらずグーグルを迎えることに大きな意味があり、実際に合衆国の巨大企業である同社は世界最大のデータ・センタ設備のひとつを運営している。イノライトの売上高の半分以上は合衆国からのものだ。(続きを読む)
(From the Digits blog post. Thanks to Sonja Cheung.)