グーグル・ペイメンツは今後アンドロイド・ペイとグーグル・ウォレットのアプリを一括して出入金情報管理する

今週グーグルOSブログの記事で、グーグル・ウォレットのウェブサイトを見るとサーヴィスのブランディングがグーグル・ペイメンツに代わったことに気づくでしょう、と述べられている。多くの人はこれを受け、グーグル・ウォレットがすっかりグーグル・ペイメンツに代わってしまったのかと疑問に思った。弊誌ではそれが事実ではないことをすでに認識していたため、グーグルに確約を要請してみた。
端的にいえば、グーグル・ペイメンツは同社のバックエンドの決済プラットフォームであり、同社の提供するすべての決済関連プロダクトをサポートする。アプリ向けあるいは店舗向けアンドロイド・ペイと、ピアツーピア型決済向けグーグル・ウォレットの2つがコンシューマに提供されるブランドというわけだ。
「新しい決済プロダクトの開設へ向けた準備を進めている弊社は、段階的にウェブでグーグルのアカウントを利用した決済履歴を確認できる場所をアップデートしていきます。グーグル・プレイ、グーグル・エクスプレス、グーグル・ファイバーなどがその対象となります」とグーグルのスポークスパーソンはヴェンチャービートの取材に応じて述べた。「提供を予定しているアドレスはpayments.google.comとなります」
現在、wallet.google.comやpayments.google.comに行くと、同じページが表示されるはずだ。グーグル・ペイメンツのサイトはこれまでグーグル・ウォレットのサイトへとリダイレクトされていたが、どうやら今度は反対の向きになったようだ。

グーグル・ペイメンツはグーグルのアカウントを利用したすべての金銭移動を表示し、メイン・ページでは通知事項が表示される(たとえばクレジット・カード有効期限切れなど)。また、決済方法を追加、変更もここからできるほか、請求詳細の管理、アドレスブックへの配送先住所の保存といった機能もある。グーグル・ウォレットを使っている人なら、ウォレット・カードとウォレット残高の関連情報も表示される。
現在グーグル・ウォレット・プライヴァシー方針では、次のようなメッセージが表示されている。

グーグル・ペイメンツの提供するサーヴィスはグーグル・ウォレット・プライヴァシー方針の対象となっております。グーグル・ウォレット・プライヴァシー方針は2015年6月30日にアップデートされる予定です。アップデート後の方針はこちらのリンク先で見られます。

じっさい、このリンクをたどるとグーグル・ペイメンツ・プライヴァシー方針を読める。日付は次の火曜日となっている。グーグルのスポークスパーソンが弊誌に明かしているように、段階的なアップデートである。
ただし、この変更はグーグルのアカウントを利用したプロダクトでもすでに反映されている。つい昨日、グーグルのオープンソース・ソフトウェア「クロミウム」の伝道者として知られるフランソワ・ボーフォールはクロミウム・コード・リヴューのなかでグーグル・ペイメンツとクロムの自動入力機能の統合が明記されていることを発見した。
グーグルのアカウント経由でクロムにサインインすると、「グーグル・ペイメンツ用住所およびクレジットカード情報」という項目をチェックすることで自分の口座情報が見られる。場所はchrome://settings/autofillの下にある。登録後は、ウェブ用支払いフォームを自動入力で簡単に完了できる。情報はクロムのグーグル・ペイメンツに登録した住所と決済情報から送られる。ウィンドウズ版、Mac版、リナックス版、アンドロイド版のそれぞれに対応する。
まとめると、アンドロイド・ペイのアプリを利用する場合でも、グーグル・ウォレットのアプリを利用する場合でもグーグル・ペイメンツが決済ログイン・システムとして機能するようになる。グーグルで何か支払いを必要とするすべての場合が統一される。グーグルの各サーヴィスでの出入金情報を確認しておきたい人はpayments.google.comへ行くと見られる。続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Emil Protalinski.)