グーグルのニール・モーハンがユーチューブのプロダクト統括者に

アルファベット社傘下のグーグルは広告担当幹部ニール・モーハンが辞意を示していたのを慰留し、かつて広告幹部として同僚だったスーザン・ウォージッキの運営するユーチューブへの転籍というかたちで留任させた。
ウォージッキ氏は水曜日、ツイッターに投稿してモーハン氏をユーチューブのプロダクトおよびデザイン統括者として歓迎する意向を表明した。
今回の任命からは、グーグルが上級幹部の流出を食い止めようと躍起になっている様子がうかがえる。数年前、モーハン氏はツイッターから役職のオファーを受けたほか、今年になってからもオンライン・ストレージ企業のドロップボックスへ移籍する寸前との報道がテクノロジ関連ウェブサイト「リコード」から伝わっていた。
モーハン氏がユーチューブへ転籍することによってわかるのは、商業ブランドの有力各社との結びつきを強め、旧来型のTVよりもオンライン動画サーヴィスである同社の広告欄を買うように広告代理店に働きかける姿勢である。
モーハン氏はこれまで数年にわたって、グーグルのディスプレイ広告事業であるダブルクリックにおいて事業戦略およびプロダクト・マネジメントを統括してきた。その後、モバイル広告統括者となった。モーハン氏は在職中ウォージッキ氏との連携が多く、多額の広告予算をもつ商業ブランドや、広告測定ツールを手がけるオンライン広告代理店とのつながりをもっていた。
ユーチューブはオンライン動画サーヴィスの覇権を握っており、視聴者数の伸びは順調である一方、利益創出にかんしては課題を抱えてきた。
ウォージッキ氏が2014年初頭に経営者となったことによって、グーグルが同事業からの収益を強く求めていることがうかがわれた。モーハン氏はウォージッキ氏の直属となり、すべてのプロダクト・チームを率いることになる。新設されたユーチューブ・ゲーミング・サーヴィスおよび広告も彼の配下となる。
今回の人事によって、ユーチューブの経営機構はグーグル各種事業と同じようにプロダクト統括者とエンジニアリング統括者のそれぞれをもつことになる。ウォージッキ氏がユーチューブCEOに就任して以来、同事業はプロダクト統括者が欠員となっていた。続きを読む
(From the Digits blog post. Thanks to Alistair Barr.)